
『ヤクザと家族』は全編を通して「館ひろし」がひたすらカッコいい映画です。
昭和時代の義理人情を重んじる任侠ヤクザの親分という役どころでした。これがかなりカッコよかったです。こんな72歳になりたいですわ。
ヤクザ役は実に43年ぶりだったそうです。
館さんは『西部警察』や『あぶない刑事』で刑事役のイメージが強いですから無理もないです。
そんな「館ひろし」の親分役の演技だけでも観る価値は大アリです。
目 次
ヤクザと家族のストーリー
序盤のストーリーは綾野剛がヤクザになる過程を描いています。
綾野剛の父親はヤクザで殺されたという設定です。
そして自暴自棄になったように悪さを繰り返します。
そんな荒れた生活から拾ってくれたのが親分の館ヒロシです。
そこから一人前のヤクザになり組内でメキメキと頭角を表します。
身代りで刑務所へ
そうしたなか敵対組織の幹部を若頭が刺し殺してしまいます。
ここで綾野剛が罪を被って懲役へ。
若頭に「親分を頼みます」と言い残して、本人は警察に逮捕されます。
そして懲役14年をうたれました
出所後の主人公
綾野剛は出所すると浦島太郎状態です。
お決まりの「ムショボケ」です。
スマホの使い方もぎこちないです。
時代は昭和から平成に変わっていて、暴対法ができて組は崩壊状態になっていました。
組員の大半はヤクザをやめています。
弟分の「市原隼人」もカタギになってマジメに働いています。充実した様子です
組のシノギは密漁やクスリ
クスリを売買してる割にはなんか落ちぶれた感が出まくりです。
それにしてもクスリ売ればウハウハで儲かるはずなんですが・・・。
この辺りのリアリティはどうだろう?と疑問があります。
そしてとうとう綾野剛もカタギになり、市原隼人の勤務先に就職します。
この映画はここからクライマックスを迎えます。
ですのでネタバレなしにしておきます。
この映画で足りない場面はすぐに報復をさせてもらえないとこです。
本家と掛け合う館ひろしが電話一本ですぐ諦めます。
この本家との「掛け合い」とかが観たかったです。
それと「尾野真知子」が出過ぎでした。
題名が『ヤクザと家族』ということですので、しょうがないですが、家族よりヤクザを多めにしてほしかったです。
あとはヤクザをやめずに組内を立て直す方向に行ってほしかったです。
現実でも暴対法のせいでみかじめ料が取れなくなり、恐喝や覚せい剤で摘発されるニュースが増えています。
とくに派手さがある映画ではありません。なにかと暗~い内容ではあります。
「ヤクザと家族」予告編動画
最後に
個人的には北野武監督のアウトレイジシリーズみたいにドンパチするほうが良かったです。
ドンパチが嫌な人にはオススメです。
『ヤクザと家族』では映画の後半に出てくる「磯村勇斗」が印象的でした。この役者さんは今後売れそうな気がします。
星をつけるならば5つのうち星3つです。ヤクザ映画やマフィア映画が好きな人は見ておいて損はないです。