高級車を狙った窃盗グループのブラジル人が逮捕されました。その余罪は、なんと2億円以上にも上るとみられています。
目 次
逮捕の概要と手口
逮捕されたのは、ブラジル国籍のマルセロ・サトウ・コレイア容疑者(25)ら2名です。彼らは10月16日、群馬県館林市の住宅駐車場から、250万円相当の「ランドクルーザープラド」を盗んだ疑いが持たれています。
コレイア容疑者は、車両の通信システムを悪用して鍵を開ける最新の盗難手口である**「CANインベーダー」**と呼ばれる特殊な道具を使って犯行に及んでいました。
巨額の余罪と背後の組織
警察の調べによると、コレイア容疑者は、この手口を使い約1年間で2億3000万円ほどの高級車を盗み出した余罪があるとみられています。
逮捕された2人は、高級車ばかりを狙って盗み出す窃盗グループの一員とみられており、警視庁は、盗んだ車を海外へ持ち出し、転売して売りさばいていたとみて、組織的な犯行の実態解明を進めています。
CANインベーダーとは
「CANインベーダー」とは、車両の通信システムを悪用した最新の自動車盗難の手口のことです。
仕組みの概要
- **CAN(Controller Area Network)**とは、車のエンジン、ブレーキ、ドアロック、イモビライザーなどの電子制御ユニット(ECU)同士が情報をやり取りするための車内のネットワーク(通信網)です。
 - 犯人は、特殊な機器を使って車のバンパー裏やフェンダー内の配線など、CAN通信ラインに外部から不正にアクセスします。
 - 不正アクセスによって、車両に「正規のスマートキーがある」かのように誤った信号を送ります。
 - これにより、鍵を壊したり窓ガラスを割ったりすることなく、ドアのロック解除やエンジンの始動をさせて車を盗み出すことが可能になります。
 
特徴
- スマートキーの電波を狙う「リレーアタック」などとは異なり、直接車のシステムに侵入するため、より短時間で簡単に盗難が実行されてしまいます。
 - 物理的な破壊を伴わないため、犯行の痕跡が残りにくいという特徴もあります。
 







