まさかのメキシコで外国人流入反対デモ:家賃高騰問題と排外運動の背景

2025年7月4日にメキシコの首都メキシコ市の中心部で、外国人の流入による家賃高騰に抗議する大規模なデモが行われました。このデモには数百人が参加し、一部では「グリンゴ(外国人、特に米国人を指す)は出ていけ!」といったシュプレヒコールが上がるなど、排外的な感情が色濃く表れる場面もありました。

目 次

デモの背景:外国人流入がもたらす変化とその影響

メキシコ市のローマ・コンデサ地区などでは、2020年の新型コロナウイルスのパンデミック以来、米国からの外国人、特にフルリモートで働く若い世代の流入が急増しています。

とりわけ生活費の安さを求めて移住してくるケースが多いと言われています。この流入によって、この地域の家賃は劇的に上昇し、地元のメキシコ人はより家賃の安いエリアへの移転を余儀なくされるという状況が続いています。

これはラーメン1杯が2000円以上になった日本の北海道ニセコと同じような状況です。地元の住民は気軽にラーメンすら食えないわけです。

デモの規模と特徴

今回のデモでは、デモ参加者が掲げたプラカードに「住宅は権利だ。商品ではない」「メキシコはメキシコ人のもの」「納税し、スペイン語を学び、メキシコの文化を尊重しろ」といったスローガンが書かれていました。

中には直接的な排外的メッセージである「グリンゴは帰れ」という主張もありました。

ローマ・コンデサ地区のレストラン前では、参加者が米国人客にヤジを飛ばす場面もあったものの、米国人客はこれを無視して食事を続けたりその場を立ち去るなど、特に反応を示さなかったようです。

暴徒化した一部の参加者による衝突

一部の抗議者が暴徒化し、窓ガラスを割る、レストランの設備を破壊する、衣料品店を略奪するといった行動に出る場面もあり、デモは物理的な衝突を伴う事態へと発展しました。

政府のセサル・クラビオト長官によれば、このような排外的な表現による被害を受けた店舗や公共施設は15か所にも及ぶとのことです。

メキシコ人の移民経験と反発の理由

メキシコ人は、歴史的に米国をはじめとする他国への移住を数多くしてきました。しかし、移住先の国々ではしばしば差別や排外的な対応に直面しており、今回のデモで起きた感情的な排外的行動は、皮肉にもメキシコ人自身が経験したものと類似している状況を表しています。

家賃高騰への不満や外国人流入による地元文化や地域コミュニティへの影響が強まる中で、このような抗議活動がますます活発化する可能性があります。

特にローマ・コンデサ地区は、これまでにも外国人の流入とその影響に抗議するデモが度々行われてきた場所ですが、今回のデモは過去最大規模だったと報じられています。

移民政策は国を壊す

このメキシコの現状を考えますと、やはり移民政策は絶対に失敗するわけです。だってメキシコって移民する側ですよ。アメリカはメキシコ人の流入を防ぐためにトランプが壁を作ったんですよ。そのメキシコ人が外国人排斥デモをやってるんです。

終わりに

メキシコ市での外国人流入に抗議するデモは、国際的な移住や経済格差の複雑さを浮き彫りにしています。生活費の安さを求めて移住する外国人と、その影響に直面する地元住民の対立は、一方的に解決するのが難しい課題です。

メキシコのように豊かな文化を持つ国では、経済的な問題に加え、文化的な影響も重要な視点で捉える必要があります。このような衝突が続く中で、どのようにして調和を図るべきなのか、今後の議論と取り組みが注目されます。

 

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